映画 イリュージョニスト (The Illusionist) 〜故郷・葛飾区亀有の芸人さん(イリュージョニスト)たち

生まれ故郷・葛飾区亀有の芸人さん(イリュージョニスト)たち
その昔、僕の生まれ故郷の葛飾区亀有には芸人さん(イリュージョニスト)がたくさん住んでいました。大宮敏充さん(大宮デンスケ)、北野武さん(ビートたけし)、浅香光代さん、二葉百合子さん、伊藤一葉さんのようにブレイクした人達もいましたが、そうでない芸人さんたちも多く見てきました。
“そうでない芸人さんたち"は今頃どうされているのか・・・ なんてことを、この映画 イリュージョニスト (The Illusionist) に登場する芸人さんたちの末路を観ながら思い浮かべていました。
同じ亀有出身の自分もハリウッドの大部屋俳優としてアメリカ・エンタメ業界の片隅でひっそりと生きています。故郷亀有では『そー言えば、昔バンドで歌ってたあの野郎、今頃どこで何やってんだか・・。アメリカに行ってくたばっちまったって噂もあるしよぉ〜』てな感じで、何方かに心配(?)されているのかもしれません。
イリュージョニスト(The Illusionist)ってのは、世間様に幻(まぼろし)を売る人ってことだと思います。この作品に登場する、人を喜ばせ、夢を見させ、幻を売って生きてる芸人たちの実生活は、どうにも悲しいものでした。
ジャック・タチが描いたこの旅芸人と田舎娘との物語。老いらくの恋物語とゆうのでもなく
ジャック・タチが描いた旅芸人と田舎娘のこの物語。老いらくの恋とゆうのでもなく、あくまでも夢想的。端々(はしばし)に山田洋次監督の世界観と共通するものを感じました。
ため息まじりに、美しくも哀しい現実の世界をイリュージョニストと旅した1時間22分。
細かいところまで念入りに描き込まれた美しい絵。2Dアニメだから出せる人物や動物たちの動き。 フィルムスコア(劇伴)のセンスの良さ。 そして、言わずもがなジャック・タチのオリジナルスクリプト・・・。
ジャック・タチと言えば自分よりもひと世代上の業界の諸先輩方にこよなく愛されたフランスの映画監督。エグPの大ちゃんも、お隣りのマダムもきっとこの映画に感銘を受けるはず・・。
黄昏とイリュージョニスト
画像は昨日のLA西北部、SFバレー(San Fernando Valley)の黄昏(Twilight)です。バルボアパークへジョギングに行く直前、ニュースで名優ロビン・ウィリアムズ氏の訃報を知りました。大好きな俳優さんだったので残念で仕方ありません。
スーパーマンが、撮影の時に見てた子どもたちが『飛べ飛べ〜、はやく飛べ〜』って言ったって言うけども・・。スーパーマンはやっぱり2本の足で地面に立ってちゃいけないんだよね。うん。だから寅さんも黙ってちゃいけないんでしょ?!24時間手振ってなきゃ。ね。ご苦労さんなこったね。飛べ、飛べって言われてもスーパーマン、飛べないもんね。針金で吊ってんだもんね・・。渥美清
上はYouTubeで見つけた「渥美清の伝言」の寅さん(渥美清師匠)のお言葉。
役者にしろ、ミュージシャンにしろ、一度化けたら(有名になったら)、仕事でも、公の場でも、その"キャラ"を演じ続けなければならないのが宿命。歴代スーパーマン俳優はスーパーマンを・・、渥美清師匠は寅さんを・・そしてロビン・ウィリアムズ氏も・・・
この作品、イリュージョニスト(The Illusionist)の観賞後にも感じましたが・・、人を喜ばせ、夢を見させ、幻を売って生きて来た人の実生活のラストシーンってのは(有名無名に関わらず)どうにも寂しい場面が多いようでございます。
映画オタの僕を喜ばせ、夢を見させ、幻を与えてくれた、偉大な昭和のイリュージョニスト諸氏に哀悼と感謝の祈りを捧げました。
