日本とカリフォルニアの「賞味期限」「消費期限」の違い|食品ラベルの新しい表示法
カリフォルニア、「Sell By」(販売期限)表示を廃止
ここカリフォルニア州では、そういう統一ルールはどこにもないようです。スーパーで牛乳や食パンを手に取るたびに、「Best Before(賞味期限のような表示)」「Sell By(販売期限)」「Use By(消費期限のような表示)」「Expires On(期限切れ)」と、いろんな表示があり、その数はなんと50種類以上あるようです。スーパーで食品期限の表示を見るたびに毎回「一体全体、いつまで食べらんの・・?」と戸惑っていました。
で、一昨日の"FOX 11 Los Angeles"の報道で、カリフォルニア州が新しい消費者保護法「AB 660」を施行、2026年7月1日から、州内で売られる食品の日付表示ルールが変わるとのニュースに目が止まりました。
表示は2種類だけになり「Sell By」(販売期限) 表示はもう見なくなる
2026年7月1日からは、消費者向けパッケージへの「Sell By」表示は禁止になります。これまで小売店が在庫管理に使っていた「Sell By(販売期限)」。これが食品ロスの大きな原因になっていたようです。
みんなこの日付を「賞味期限」だと思い込んで、まだ食べられる商品を捨てている人が多くいたようです。店舗側の在庫管理用にコード化した情報は使えますが、私たち消費者の目に触れる場所からは消えます。
結局のところ、この新法"AB 660″は、食品メーカーに日付表示を下の2パターンに統一させるだけ・・。日本の「賞味期限・消費期限」の感覚をそのまま当てはめれば良いだけのことでした。(卵と乳児用調製粉乳はこの規制の対象外です。)
| 日本の表記 | カリフォルニアの表示 | 意味 | 期限を過ぎたら |
|---|---|---|---|
| 賞味期限 | BEST if Used by | 風味・品質のピーク | 食べても安全(美味しさが少し落ちるだけ) |
| 消費期限 | USE by | 安全に食べられる期限 | 廃棄推奨 |
今後の安全性の判断は「USE by」表示の商品でだけになるようです。FOX 11の報道では、法律の文面はメーカー側の表示義務を明確に定めていますが、実際に各地の保健所や行政がどこまで厳格に違反店舗を取り締まるかは、現時点では分からないようです。
いずれにせよこの夏から、南カリフォルニアのスーパーで、煩雑な食品期限の表示がたった2つのラベルが切り替わっていくはずです。
これにより、「美味しさ」と「安全性」が、はっきり分かるようになり、冷蔵庫の無駄な食品廃棄が減ると思われます。加州在住、この高齢者の脳内の混乱と素朴な疑問がまた一つ解消されそうです。
カリフォルニア州の食品廃棄の実態
食品廃棄の実態は次の通りです(出典:カリフォルニア州食品農業局CDFA、CalRecycle)。
- 米国内では、これまで50種類以上の異なる日付表示が混在していて、消費者の混乱と食品廃棄を招いていました(Californians Against Waste調べ)
- カリフォルニア州リサイクル局(CalRecycle)によると、州内では毎年25億食分もの、まだ傷んでいない食品が廃棄されています
- 有機ごみは州の埋立廃棄物の48%を占めていて、埋立地での分解過程で州全体のメタン排出量の41%を生み出しています。メタンはCO2の84倍の温室効果を持つとされています
- 食品ロスが減れば、フードバンクへ回せる食品が増えて、家庭の食費節約にもつながります
最後に、この新しい消費者保護法「AB 660」には、新しい工場も技術も追加予算も必要ありません。変えるのは、ラベルに印刷する数文字の文言だけで、上の食品ロスを減らせるとの事。
それだけで、年間25億食分、カリフォルニア州民一人当たり年60食分以上に相当する、まだ食べられる食品の廃棄を防げる可能性があるようです。
数年先に食品ロスがどれだけ解消されたのか?その実態データの詳細が楽しみです。
出典:カリフォルニア州食品農業局(CDFA)公式サイト、FOX 11 Los Angeles(2026年6月20日配信)
