明日この世が終わるとしたら、一緒に西瓜を食べましょう。

04/12/2019すいかのひみつ

こんにちは、 すいか (a.k.a.アキコ・M・ウッド)です。

16歳の時、銀河鉄道とゆう高校生フォークロック・バンドに「春はゆっくりと」の歌詞で参加をして以来、作詞を続けています。あれから随分と時が流れました。その間、いろいろな若いアーティストの方々に歌詞を提供させていただきました。

そして、「春は…」の時にハイテンションで楽しいコーラスをしていたダバシューさんが、今回GINTE2のアルバムで「忘れていいから」をカバーしてくれていて、その年月の長さ以上に、何かとても不思議なものを感じます。

「出会い」 と「再会」という使い古された言葉すら、このGINTE2「いつの日か」にあてはめてみたとき、少し畏れ にも似た感情がわいてくるのです。

すいか (a.k.a.アキコ・M・ウッド)


だから目をさましていなさい。あなたがたは、その日、その時を知らないからです。マタイによる福音書25:13

明日この世が終わるとしたら、そして、何でもいいから好きな物、ひとつだけ最後に食べていいよ、と言われたら、やっぱりわたしは西瓜を一切れいただきます。

その日がいつかは誰も知らないから、大切な今日、空を眺めて一緒に西瓜を食べましょう。


西瓜色は「サバンナの水」

桃、柿、杏、オレンジ、レモン、ライム、チェリー、ラズベリー、ストロベリー、グレープ、バナナ、正式な色の名前として使われている果物が沢山あります。

学生時代は油絵を描いていたので、アルバイト代が貯まると絵の具を買いに行きました。私はブルー系の「寒色」が好きで、宝物のように、絵の具箱に新しい色を足してゆきました。 一生懸命色の名前を覚えたのも楽しい思い出です。

果物は「暖色」と呼ばれる暖かい色彩が多いです。外も中も同じ色のものがほとんど。

でも、西瓜はどうして皮の色と中身の色がこんなにも違うのでしょう。丸い緑色を切って開ければ、「原色」の赤。色彩の話のついでに、赤と緑は「補色」に近い正反対の色です。正に異色の果物と言えませんか。

スイカはどこから来たのかしらと調べたら、原産地はアフリカだそうです。飲料代わりに用いられたとあります。熱い太陽の下、西瓜で乾いた喉を潤す時、外側の緑色に引き立てられた赤い色を見たら、食べる人はきっと元気が出たことでしょう。

西瓜色の新しい絵の具を作ったら、「サバンナの水」と名付けたいな...


西瓜と狐

西瓜畑さ
 おら行かぬ
狐がゐるから
 おら行かぬ 
ホイホイちけ
西瓜の番 
西瓜畑で
寝てたちけ 
寝てて見てゐて
 おらこわい 
狐の啼き声
 おらこわい 
コンコンちけ
コン狐
西瓜畑で
見てたちけ

私の新作ではありません(畏れ多くも)。茨城生まれの野口雨情師の「西瓜の番」という詞です。 (ちけ=と言うらしい、だそうな、等の意味)

私も、子供の頃は狐が怖かった…。 田舎の従弟は「狐が出るぞ」と言って、神社の横道を先に走って行く。足がのろい私は、だんだん遠くなる灯りを見失わないように、必死に追いかける。あぜ道の夜は沼の底のように真っ暗で、闇の中の5分は果てしなく長かった…。

雨情さんも、夜、西瓜どろぼうの見張りに畑に行かされて、怖かった経験があるのでしょうか。もしキツネが出てきて、その時の私と出くわしていたら、きっとキツネの方から逃げ出したに違いありません。

何か怖いものがありますか。よくよく考えてみたらそれほど怖がるものではないかも知れません。

恐れるな。わたしはあなたとともにいる。たじろぐな。わたしがあなたの神だから。
わたしはあなたを強め、あなたを助け、わたしの義の右の手で、あなたを守る。(旧約聖書 イザヤ書41:10)

今ではキツネも好きになりました...。


世界でたった一匹のキツネ

「きみはまず、ぼくからちょっと遠いところに座る。そんなふうに、草の上にね。ぼくはきみを、横目でちらっと見るれど、きみは何か話してはだめだよ。言葉は誤解のもとだ。でも毎日少しずつ、近づいて座っていいからね…」(「星の王子さま」サンデグジュペリ)

これはわたしの一番好きなキツネです。こうしてキツネは王子さまにとって、世界でたった一匹のキツネとなり、王子さまはキツネにとって世界でたった一人の人になります。

共に時間を費やすこと無しに"きずな"は生まれないのですね。

キツネさん、わたしと友だちになりませんか?


すいかな気持ち

アメリカでは5月最終月曜日の「メモリアルデイ」が過ぎたら、夏の始まりの基準だといいます。

息子の大学は早々と今月から夏休みになりました。小学生の時の夏休みはいつも父親の田舎で過ごしました。子供たちは毎日畑に行ってちょっとした手伝いをします。

西瓜畑では背負い籠いっぱいに西瓜を入れて、立てなくなりました。ひびの入った西瓜はその辺の大きめの石にぶつけて割って畑で食べます。

働いた(?)後は、井戸の中で冷えた西瓜を好きなだけ食べます。食べちらかした西瓜の皮は、ニワトリさんたちが喜んで、つっついて食べるので、紙のようにぺらぺらになります。

「夏はやっぱり西瓜だね。」ニワトリ


西瓜の絵 | Tamayo

わたしがまだ「すいか」でなかった頃、サンタモニカの小さな画廊で、ざらざらとした色の西瓜の絵を見つけました。

その時から、Rufino Tamayoがひっそりと好きです。

Tamayoの故郷のメキシコでもおいしい西瓜がたくさんとれたのでしょうか。彼が食べ物を題材にする時は、少しの魚の絵を除いてはほとんどが西瓜の絵でした。

モチーフにするには一見「絵写り」が良いとは言えないすいかを、画面いっぱいに描いた作品は素朴で、わたしは「すいかな気持ちに」なります。


アメリカの本屋さんは立ち読み歓迎

アメリカの本屋さんは立ち読み歓迎という所が多い。長い立ち読みは疲れるでしょうと、店内あちこちに椅子が用意してあり、机まであるので、立ち読み本片手に宿題をしている人も見かけます。

じゃあ、毎日通ってずっとタダ読みしてれば、という手もあるけど、結局帰りには何か買ってしまう。本を買うのは簡単だけど、読み終えるのがなかなか難しいのです。

一人でいる時間といったら通勤の車の中か、お風呂の中。疲れている日は温かいお湯につかりじーっとしていると、いつの間にかきもーち良くなり眠ってしまい、「ポチャン!」という音で目を開けると、あー哀れにも新しい本が完全浸水。

かくして、私の本は入浴と日向干しを経て、でこぼこの頁でやや太り気味となり、部屋の隅に積んで置かれる羽目となります。実は、私の部屋にはそんな本が何冊もあるのです。あーあ、立ち読みで止めとけばよかったものを…。私の本達、ごめんなさい。


ホン時ホン分

日本の友人からピカピカの本が何冊も届きました。早速、2冊は読破しました。(絵本ですが…) 過去十数年、私の時計に存在しなかかった「ホン時ホン分」の復活です。お風呂にドボンでもなく、ベッドにゴロンでもなく、ちゃんと椅子に腰掛けて、腕を伸ばして(これには眼の事情もあるのですが…)、さー読書の時間です。

子供がしたり顔で言いました。「これからは、もっと自分だけの時間を持ったほうがいいよ。」(えっつ?今まで一番時間を取らせてきたのは君じゃーなかったっけ?)一応、謙虚に「ありがとう。」と、答えておきました。

ですから私はお言葉に甘えて、今までの空白を埋めるべく、時計の針を時々自分の好きなようにくるっと回すことにしました。


すいかの大晦日

私は夕べ夜更かし(本当は良く眠れなかっただけだ)して、本を読んでいた。
でもあまり進んでない。半分だけ寝てたかな。
さて、コーヒーでも入れて飲むとしますか。
パンプキンマフィンがひとつ、
誰もだべないでテーブルに置き去りにされている。


コーヒーを入れたついでにオレオにおかゆを作った。
一日半何も食べないで少しもどしたりしてた。
今朝はなんだかお腹が空いているようだけど、
おかゆあげていいのかな。
Dr.に電話するか?きょうやってるのかな?

さー、仕事をするかな。 

「早く終わらせば楽になれるよ」
「大晦日/新年だものお話するチャンスだよ」

どちらに耳を傾けるべきか。

やっと約束してたプライスリストの作成が終わった。
あと一つ、グループ保険の更新書類を今日中にFAXする。 
仕事の種類に一貫性がありません。

紅白に知ってる人が出るから観る予定なんだけど、
日系のTV局が番組を買うので、CMが莫大な量。
5時間近く見なきゃならない!大変だ。


空中に向けて発砲するのは

ラジオのニュースから。
「空中に向けて発砲するのは、危険なだけでなく違法です。」

毎年大晦日にはどこかから銃声が聞こえます。

上に飛んでった物はまた落ちて来るんだからねー。

銃弾が自分の頭の上に落ちて来ると思ったらやるかなあ、そういう事?
パンパンやりたい人は室内でクラッカー鳴らしましょう。

皆さん、安全に楽しい新年をお迎え下さい。

すいか

すいか


04/12/2019すいかのひみつ

Posted by Yoshio Maki