仮庵の祭り
イスラエル出身の音楽プロデューサー、イキーさん宅(レビ家)の「仮庵の祭り」(かりいおのまつり) ディナーにお呼ばれしました。
今年も庭に設置された、モダンな仮庵の中で聖餐に与りました。
レビ家は湾岸戦争の時に、イラクからのスカッドミサイル攻撃で、テルアビブの自宅が焼滅したのがきっかけで、アメリカに移住を決意。わが家はそれ以来、家族ぐるみのお付き合いです。

イキーさんは旧約聖書のレビ族の生粋の末裔で、イスラエルではちょっとしたセレバティ。15年ほど前にイキーさんと訪日した折、一緒に京都の町を歩いていたら、イスラエルからの観光客に大勢声をかけらていたのを思い出します。
その時、「この方、高貴なおひとだったんやな〜」(なぜが関西弁)と思った次第(笑)。

毎年、世界がどんだけ様変わりしようが、戦争が起きようが、どんな生活環境に居ようが、4000年前から、ユダヤ人が毎年この伝統を守り、祝われているこの「仮庵の祭り」・・
四半世紀近くほぼ毎年、レビ家の「仮庵の祭り」の聖餐に与っていますが、年を重ねる毎に、その「重み」を感じます。
この夜、赤ワインが入って少し饒舌になった、イキーさんが・・
「我々の祖先(ユダヤ人)がエジプトを脱出し、40年間、荒野を彷徨い、こんな天幕(仮庵)に住まなけきゃならなかったのはの、奴隷のマインドが染み付いたジェネレーション(世代)が居なくなるためだったんだよ。我々は歴史的に常に虐げられ、時に迫害を受けて来たが、いつも前を向いて生きて来た。自己憐憫、被害者意識をいつまでも背負った民族が自立すること出来きない・・
なんてぇことを語ってくれました。
10年ほど前にハーベストタイムの中川健一牧師様にイキーさんをご紹介した事がありました。中川先生は「さん、あなたはどれだけ、恵まれた環境にいるのか知って下さい」と仰られましたが、その事を、あらためて実感した「仮庵の祭り 2013」の夜でございました。
仮庵祭・ディナー
夕べはユダヤ教三大祭の一つ、仮庵祭の最終日。とすいかはイキー師匠宅の「仮庵ディナー」によばれました。
今年はこの仮設の家(仮庵)は師匠の奥さんのタマラさんが独りで建たんだそうです。
タマラさんプロデュースの仮庵の内部はこんな感じです。
アビーちゃんも元気ですくすく。
ノアちゃんもあとひと月で4歳になります。(は54歳になります)
で、みんなたちが着席したところで、家長の師匠が・・・
レビ家に代々伝わるこの銀の器にグレープジュースを注ぎます。お祈りの後、この杯を飲み干します。
この大きなパンを・・・
イキー師匠が裂いて、男性から先に配ってゆきます。いにしえの日にはキリスト様もこのようにしてパンを裂き、弟子だちに分け与えていたのでしょうか・・・
で、本日御馳になったお料理が・・・
サーモンのトマト煮。(激辛です)
クベ・スープ。コーシャー・チキンの出汁がきいて、白玉を、もっともっちりさせたような食感がばっちぐぅ。
ちょっと見、シナチク?? グリーンビーンズのマリネでした。
タマラさん自慢の自家製のフムス【ḥummuṣ】。
そして、タヒニ【Tahini】。(超健康的な食べ物です)
これもタマラさん自慢のイスラエル・サラダ。あっさり、すっきりな清涼感。
イスラエル風・牛肉の春巻き。香ばしい薄皮のカリカリの歯触りがぐぅ。
定番!ファラフェル。、ファラフェルをとんかつソース(中濃)+マヨネーズで食べるのが好きなんです。(師匠にはナイショですけどね・・・)
ペルジャン・ライス。上のおコゲが郷愁と食欲をそそります。
トマトベースのサラダ。激辛でした。これをペルジャン・ライスにのっけると、只今祖国日本で流行中の「食べるラー油」てな感じになります。
ニンジンの煮物(?)。甘露、甘露。
手前がコーシャー・チキンの串焼きです。練り込んだ(?)香辛料が旨味と中東風味を増してます。
後ろは羊肉の串焼きでした。これもしみつの香辛料が効いて、羊肉特有の臭みがなくて、赤ワインと相性が最高。
師匠んちの畑の摘みたてミントが入ったハーブ茶がこれまたケッコウ。
数千の年月を経ても、このように末代まで受け継がれている仮庵祭。そして、その事を誇りに思い、家族と友人が楽しく集い、美味しい食卓を囲んでいるその光景は、まさに John 13:34-35 だぁねー。と、つくづく思った次第でございます。
僕は異邦の民・・・ ユダヤ人の祖先がエジプトを脱出し40年の間、荒野を彷徨い、天幕に住んだことを記念し、この仮設の家を建てて祝うこのお祭りの仲間に入れて頂き、本当に感謝な夜でございました。