師であり、友だった〜音楽家・佐藤博と過ごしたLAの日々

06/02/2026

38年来の友人で、大先輩の音楽プロデューサー/キーボードプレーヤー、佐藤博さんの訃報に接しました。先週の金曜日の午後、ビバリーヒルズでの打ち合せの帰りで、ショックのあまり車のハンドルを持つ手の震えが止まりませんでした。

高校3年生の時に下北沢の大ちゃんのアパートであたかも仙人のような風貌の佐藤さんと初めて出会った時の衝撃・・・
1980年代初めノース・ハリウッドの佐藤さんの自宅スタジオに毎日入り浸って、様々な事を教えて頂いたあの頃・・・
生まれたばかりのうちの子を抱っこしている佐藤さんの写真・・・・
佐藤さんのLAレコーディングには必ず制作スタッフとして声をかけてくれた佐藤さん、その思い出深い数々のプロジェクトの事・・・

この週末は独り静まって、2011年、佐藤さんがシングルをiTunesでリリースした時に「牧君にはええ音のほうをあげるね!」と、佐藤さんが直々に焼いてくれたオリジナルCD(全12曲)を拝聴しながら、佐藤さんとの40年にも及ぶ、音楽、仕事、うちの家族との思い出に浸って過ごしていました。

上の画像は今年7月末に佐藤さんと原宿(東京)で会食をした時の写真です。(左から:寅さん、佐藤さん、、鈴木氏) この中では一番年輩でしたが、一番若々しく、健康体でした。 来年はLAにも行きたいと言っていたし、銀河鉄道の里帰りライブにもゲスト参加して頂く事になっていました。

銀河鉄道の「ウイスキー・ブルー」(銀河鉄道|ミルキーウェイ(MDCL-1421)佐藤博プロデュース)のハーモニー再共演の夢が叶うことなく、本当に残念で、寂しくて、悲しくて仕方ありません。佐藤さん、本当にありがとうございました。


Good Morning

佐藤博 “Good Morning"

【参加ミュージシャン】

Drums: John Robinson (Rufus)
Bass: Nathan East (Fourplay)
Guitar: Al McKay (Earth, Wind & Fire)
Guitar: Michael Landau
Percussion: Paulinho da Costa
Chorus: Waters
Sax Solo: Larry Williams

PS.この名盤。上の錚々たるミュージシャンと佐藤博のスタジオライブレコーディングアルバム。よくもこんなメンツが一同に集まったものだと、今さらながら感動しました。(僕はこのアルバムのLAでの制作コーディネーターを担当しました)

当時はみんな超売れっ子。この面子をLAのスタジオに一堂に呼ぶのが、スケジュール調整の面で本当に大変でした。それだけに、こうして一枚のアルバムとして残っていることの凄みを、改めて感じます。

若い方々のために、佐藤博さんについて少し触れておきます。佐藤博さんは1947年6月3日、鹿児島県生まれのシンガー・ソングライター。75年に鈴木茂とハックルバックを結成、ティン・パン・アレーのメンバーとしても活躍しました。そのシンセサイザーの実力で細野晴臣、山下達郎、大瀧詠一などの作品にも参加。1979年の夏に渡米し、82年に帰国。その後DREAMS COME TRUEのコンサートで音楽監督を務めるなど活躍し、2012年10月26日、65歳で他界しました。 RecoChoku + 4

僕が佐藤さんと知り合ったのは、銀河鉄道のセカンドアルバムをプロデュースして頂いて以来のおつき合い。僕がLAに移住した70年代の同時期に佐藤さんもLAに住んでいてプロデュースのイロハを教えていただきました。作・編曲家/ピアニストの島健さんなどLAで青春を謳歌した共通のミュージシャンの先輩も多いです。

来週、年明けには初滑りに行くので、久々に聴いたこのアルバムや他の佐藤さんの作品をiTunesに仕込みました。スキーのBGMは、佐藤さんが最高です。