猿は猿を殺さない〜 Dawn Of The Planet Of The Apes

04/05/2019映画

Dawn-of-the-Planet-of-the-Apes

銀幕上の猿山の集落には、知り合いの誰かに似ているような、どこかで会ったことがあるような、お猿たちが平和に暮らしていました。

お猿の学校では先生が岩壁の黒板に“Ape not kill Ape”(猿、猿を殺さない)と書いて教えていました。

ちょうどその日、ウクライナでのマレーシア航空機撃墜の速報やイスラエル軍のガザ地区地上戦の拡大など、かの地での武力紛争のニュースがたて続けにインプットされていたので、劇中の台詞・・

“Ape not kill Ape”(猿は猿を殺さない)

お猿のリーダー、シーザー(Caesar)の理念、信念でもあるこのラインが重〜く、脳内で反芻していました。

人間の研究・実験材料としてさんざん痛めつけられ、辛酸をなめ尽くしたシーザーの右腕、コバ(Koba)の反乱は彼の気持ちになったら「やかましいや! この野郎! 許せねぇ! てめえら人間じゃねえや! 叩っ斬ってやる!!」と、昭和30年代生まれこのおっさんは感情移入してしまったのですが・・やはりコバのとった行動は”裏切り者”のお決まりの末路でした。

最後まで”渡世の義理”を貫いたシーザーは男の中の男!”お猿の中のお猿”でした。世界のあちこちでキナ臭いことばかりの昨今、国を司るトップリーダーの資質が一般市民や若い世代の行く末を決めてしまうことを、この作品から学んだ次第です。

Rise of the Planet of the Apes (2011)

猿知恵(さるぢえ)とは『一見気が利いているようでも、生意気で思慮の足らない知識のことをいう』だそうです。

子どもの頃からの疑問だった「猿の惑星」誕生の経緯(いきさつ)てのは、強欲で思慮のない「ヒトの猿知恵」が事の始まりだったてぇのを知りました。

黒澤明監督作品を彷彿させるかのような、ゴールデンゲートブリッジ(金門橋)での警察とお猿たちとの「サルポリ合戦」のクライマックスシーンで、濃霧の中から颯爽と馬に乗って現れたシーザー君の姿が麗しかったです。

個人的には洒落れで、サンフランシスコの路面電車の車掌さん(お猿の路面電車)なんてのもやって欲しかった気もいたします。(笑)

ヒトの猿知恵ほど高慢なものはありません。

Planet of the Apes (1968), Battle for the Planet of the Apes (1973)の2作品はうちの息子が卒業した大学の裏山にある公園「Malibu Creek State Park」がロケ地で、いつも日本から映画好きのお客様が遊びに来ると必ずご案内します。

この作品の山中の美しいロケ地はヨセミテのあの辺りかな?と思って観ていましたが、カメアリの幼なじみのD治郎君が住むバンクーバー、敬愛する、N牧師の住むオアフ島でした。

劇中、心ある科学者/化学者? (ジェームス・ブランコ)の反対を押し切り、会社存続のためにアルツハイマー治療新薬の開発をした結果、人類を滅亡に導いたこの「猿の惑星:創世記」の物語ですが・・・、いやはや、ヒトの猿知恵ほど高慢なものはありません。

Yoshio

04/05/2019映画

Posted by Yoshio J. Maki